島医者の離島日記 〜"あの先生"であったこと〜

島医者の経験をもとに都市部の医療と比較

〜序章〜 -南大東島 その2-

前回は南大東島の立地、文化についてお話ししました。
今回は産業や住民について話していきたいと思います。

沖縄といえば"サトウキビ"
南大東島もサトウキビは中心となる産業です。
大きな製糖工場があり、時期(製糖期)になると24時間工場が動き続け、他県からも働き手がたくさん来島します。
製糖期の期間限定で僕が主治医になっている患者さんもいました。

また、漁業も盛んな産業の一つです。南国の土地ですがマグロが釣れます。
南大東マグロは赤身がブリブリで弾力がありとても美味しいです!

赴任前に研修で行ったときの漁業体験
島医者としてそれなりの給料はもらえますが、この二つの産業の合わせ技をしている島民は僕よりも年収がはるかに上の人もいました。奢って頂いたこともあります。笑

離島というとおじぃ(おじいちゃん)、おばぁ(おばあちゃん)がのほほ〜んと暮らしているイメージがあるかもしれませんが、南大東島は子供も多い離島です。
0-15歳で192名(2022/10現在)います。
妊婦さんも常に10人前後はいて、何かあれば全部、島医者が対応します。
学校は保育園、幼稚園、小、中学校はありますが、高校がありません。
高校生に進学する際には島外に出て独り立ちをするのも特徴の一つで、大竹しのぶさん、三吉彩花さん、小林薫さんなどが出演する『旅立ちの島唄~十五の春~』で映画化されています。

南大東を知らなくても感動すると思います。
島民もたくさん出演しているため、赴任してから見るととても面白かったです。
お時間があれば是非!

以上、〜序章〜 南大東 その2でした。
次回は、離島に赴任する際に、なぜ僕が南大東島を選んだのか。
このことについて話していきたいと思います。