島医者の離島日記 〜"あの先生"であったこと〜

島医者の経験をもとに都市部の医療と比較

〜第1章〜 2020.4 -僕の誕生日に起きた出来事-

前回は離島における妊婦健診についてお話ししました。今回は真面目な内容ではないので気軽に読んでください。

嬉しくない誕生日

赴任してから約1ヶ月が過ぎた頃、私の誕生日がやってきました。私は"誕生日によくないことが起きる"というジンクスがあります 笑。 同じような方もいますでしょうか?研修時代から、誕生日は基本的に当直になることが多く、その日に限って荒れる(急患がたくさん発生する)ことが多かったように感じます。

2020.4.28、この日は週1回(火曜日)の小児の予防接種日でしたが、その時事件が発生しました。そうです。針刺をしました。詳細は省きますが、僕と対象者の採血を行い、感染症がないかの確認をしないといけなくなりました。そして、労災として届け出をするために大量の書類を書く羽目に。。(かなり大変。経験した方はわかると思います。)

唯一の癒しだったのが、診療所メンバーが僕の誕生日ケーキを用意してくれていたことでした。

診療所メンバーが用意してくれた誕生日ケーキ

しかし、帰宅後、ひょんなことで遠隔(北九州)にいる婚約者とテレビ電話で喧嘩をし、さらに、22時頃には時間外診療で呼び出しを受けました。

耳の中がザワザワする

患者は"耳の中がザワザワしていて虫が入った"という方でした。『そんな馬鹿な』と思いながら診察をすると、耳の中で動く物体を発見。

実は"虫"は下の写真(右)のように教科書の表紙になるような"耳異物"の代表ではありますが、私はそれまで実際に経験がなく、この教科書を参照しながらなんとか虫を取り出すことができました。(虫が苦手な人は写真(左)を飛ばしてください。)

これで虫が取れなかったら最悪な誕生日でしたが。笑

実際に入っていた虫(左)、教科書の表紙(右)

このように、誕生日はジンクスの通り様々な経験をさせて頂き、離島初めての誕生日はとっても思い出の残る誕生日となりました。

次回から5月。ゴールデンウィークはコロナもありほとんど家から出ませんでしたが、ちょっとした"楽しみの習慣"を作ることができました。このことについて話していきたいと思います。